子ども・子育て支援法などの改正案について
2024/04/18 公開
「子ども・子育て支援法の改正案」が19日、本会議で可決され、参議院に送られる見通しとなりました。
ここでは改正案の中でも特に、少子化対策に関係のある部分にスポットを当てていきたいと思います。
※改正案の中から一部を抜粋して記載。
1.「加速化プラン」において実施する具体的な施策
(1)ライフステージを通じた子育てに係る経済的支援の強化
①児童手当について
⑴支給期間を中学生までから高校生年代までとする。
⑵支給要件のうち所得制限を撤廃する。
⑶第3子以降の児童に係る支給額を月額3万円とする。
⑷支払月を年3回から隔月(偶数月)の年6回とする抜本的拡充を行う。
(2)全てのこども・子育て世帯を対象とする支援の拡充
①妊婦のための支援給付とあわせて、妊婦等に対する相談支援事業(妊婦等包括相談支援事業)を創設する。
②保育所等に通っていない満3歳未満の子どもの通園のための給付(こども誰でも通園制度)を創設する。
→他6つの支援策があるが、ここでは割愛。
(3)共働き・共育ての推進
①両親ともに育児休業を取得した場合に支給する出生後休業支援給付及び育児期に時短勤務を行った場合に支給する育児時短就業給付を創設する。
②自営業・フリーランス等の育児期間中の経済的な給付に相当する支援措置として、国民年金第1号被保険者の育児期間に係る保険料の免除措置を創設する。
2.子ども・子育て支援特別会計(いわゆる「こども金庫」)の創設
こども・子育て政策の全体像と費用負担の見える化を進めるため、年金特別会計の子ども・子育て支援勘定及び労働保険特別会計の雇用勘定(育児休業給付関係)を統合し、子ども・子育て支援特別会計を創設する。
3.子ども・子育て支援金制度の創設
こちらは医療保険に上乗せされる支援金のことですね。
支援金は医療保険料と併せて徴収し、加入する公的医療保険制度や所得などに応じて1人当たりの負担額が変動します。
詳細はこちら(引用元)子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案の概要
子育て支援としては、かなり力をいれているのが分かります。
政府としては「2030年代に入るまでの6~7年が、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス(2023年時点)」としています。
何故なら2030年代以降、少子高齢化による労働生産力の低下や若年人口の減少が今以上に進むと言われているからです(2030年問題)。
「子ども・子育て支援法などの改正案」で子育て支援の充実を図るのは良いことだとは思いますが、子育て支援に比べると、結婚を望んでいる若者への支援に関しては驚くほど弱いなと感じます。
(むしろ何してる??)
いずれにしろ、今回の改正案が子育て夫婦の出産だけでなく、未婚の若者の結婚を後押しするきっかけとなるのか見守っていきたいと思います。