本当に少子化? -後編-

本当に少子化? -後編-


2024/04/17 公開

今この瞬間にも日本は少子化が進んでおり、結婚しない、出来ない若者や、子供を産むことをためらう夫婦がいるのではないでしょうか?

2016年、「保育園落ちた、日本死ね」と題した匿名ブログに端を発し、待機児童の問題が注目されました。
国は対策に乗り出し、2017年の待機児童数が26,081人だったのに対し、2022年4月時点の待機児童数は2,944人まで減っています。

まだ完全に解決したわけではないですが、成果は驚くほどあげたと言っていいでしょう。
このことにより待機児童とならなくて済んだご家庭もいっぱいいると思います。

ところで、この成果で少子化の進行を少しでも緩和できたでしょうか?
答えはNOです。

むしろ、少子化の進行はさらに加速しています。
2017年の出生数が946,146人に対し、前にも書きましたが2023年の出生数は約726,000人(見込み)まで落ち込んでいます。

もちろん、待機児童問題だけではありません。
この間に”ニッポン一億総活躍プラン(2016年)”や”子育て安心プラン(2018年)”、それ以前にも”エンゼルプラン(1994年)”、”新エンゼルプラン(2000年)”、”子ども・子育て応援プラン(2005年)”など政府は対策に乗り出しています。

もう一度言います。
少子化の進行はさらに加速しています。

決して上であげた少子化対策が悪いものと言っているのではありません。
ただ、少子化対策と言いつつ”少子化”の”対策”としては実績が伴っていないのです。

上であげた対策には共通したものがあります。
それは、全ての対策の内容が”子育て支援”であるということです。
結婚した夫婦に対する支援です。

とある教授の、少子化をテーマにした講演動画を視聴しました。
教授曰く「メディアの方もそうですし、おそらく政治家の方もそうですけど、現に子育てをしている方に話を聞きに行く癖があるのかなと。…本来は独身の方に目を向けなければならないはず。
まさにこれだと思いました。

某SNSでも主婦たちの少子化に対する主張は強いものがあります。
家庭の生活や子供の将来がかかっているので、誰よりも主張して反応してもらわなければなりません。

当然、目立つものにはメディアも政治家も反応します。
しかし、目立たない声はどうしてもスルーされがちです。

結婚を望む若者たちの声をもっと聞いてあげるべきではないでしょうか?

少子化は確実に進行しています。
それは見えにくいところでじわじわと進んでいます。

少子化になる原因もまた、目立たないところにひそんでいます。
目立たないものをどうやってすくいあげるかが、日本の未来を左右するのではないでしょうか?

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