最近は婚姻数が増えても出生数が増えない

最近は婚姻数が増えても出生数が増えない


2024/5/28 公開

2018年前後で婚姻数と出生数の関係に違いがあるように見えます。
それは、2018年以前では婚姻数が増えると決まって出生数も増えましたが、2018年以降では婚姻数が増えても出生数は一貫して減り続けていることです。

例えば、
2005年 婚姻数:714,265組 出生数:1,062,530人
2006年 婚姻数:730,973組 出生数:1,092,674人(↑)
2007年 婚姻数:719,822組 出生数:1,089,818人
2008年 婚姻数:726,106組 出生数:1,091,156人(↑)

上のように婚姻数が増加すると、その年または翌々年の出生数が増加するケースが見られました。

しかし、2018年以降の出生数は婚姻数の増減に関わらず一方的に減り続けています。
2018年 婚姻数:586,481組 出生数:918,400人
2019年 婚姻数:599,007組 出生数:865,239人(↓)
2020年 婚姻数:525,507組 出生数:840,835人(↓)
2021年 婚姻数:501,138組 出生数:811,622人(↓)
2022年 婚姻数:504,930組 出生数:770,759人(↓)
2023年 婚姻数:489,281組 出生数:758,631人(速報値)(↓)

原因としてはやはり2019年より世界的に流行したコロナの影響が大きいと思います。
2019年の出生数が大幅に減少していることから、コロナによる不安で多くの人が出産を控えたのではと思います。

ただ、コロナが大夫沈静化してきた2022年以降も出生数は減り続けています。
産み控えていた人たちが、沈静化による安心感で出産するということはなく、むしろ加速度的に出生数は減少しています。

最近は世界的なインフレで物価高が進み、賃上げが追い付かず、家計を圧迫しているため産み控えする人たちが増えてきたことが一因として考えられます。

2024年の1月~3月の出生数も前年比-6.4%で減少しました。

”婚姻数が増えれば出生数も増える”から、”婚姻数が増えても出生数は減少する”という厳しい状況が続いています。

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